注目されているのはズムウォルトの驚くべきステルス機能である。大きな駆逐艦だが、敵のレーダーには小型船舶程度の微細な点でしか表示されない。
写真引用:ソウル新聞
軍艦が幽霊のように…米海軍の「ステルス技術」の秘密
ステルス(stealth)は、敵軍のレーダー、赤外線探知機、音響探知機はもとより肉眼探知まで対応して味方の兵器を隠ぺいさせる先端技術だ。よく戦闘機をはじめとする飛行兵器にステルス技術が集中していると思われがちだが、事実、海上で作戦を遂行する海軍の艦船にも厳然とこの技術が適用されている。
これと関連して、米科学専門メディアライブサイエンス・ドットコムはニューヨーク大学(NYU)機械宇宙航空工学(Mechanical and Aerospace Engineering)研究陣が分析した米海軍艦艇の先端ステルス技術を1日(現地時間)紹介した。
米国海軍の最先端の次世代駆逐艦という大層な修飾語が付いているだけに、その特別な性能が注目されているUSSズムウォルト(Zumwalt、DDG-1000)。先頃4月、進水式を行ったこの最新の艦船は、何よりも敵のレーダーに捉えられないステルス機能と無人偵察機を無力化させる先端技術が集約された駆逐艦という点で多くの話題を集めた。
何よりも注目されているのはUSSズムウォルトの驚くべきステルス機能である。大きな駆逐艦だが、敵のレーダーには小型船舶程度の微細な点でしか表示されていないというのがUSSズムウォルトの恐ろしいところだ。ニューヨーク大学の研究チームによると、このステルス機能の秘密は駆逐艦を形成している素材が特別な物質であるからだと言っている。
USSズムウォルトの素材は、ガラス気泡強化プラスチック(syntactic foam)という物質だ。ガラス繊維、ビニール繊維などを不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂に補強剤を加えて硬化させたこの物質は約10ミクロン(かみの約10分の1の厚さ)に過ぎない極微細粒子で構成されていて、敵軍が放つレーダー波を吸収した後、エネルギーを分散させて追跡システムを混乱させる驚くべき機能を持っている。
特に、この高分子複合体は水を吸収せず、軽くて強い分子構造となって駆逐艦を軽量化させるのに大きな効果を発揮した。これと同時にレーダー電波吸収能力はとても卓越して、大型駆逐艦をレーダー上では、小さな漁船より小さく偽装させしまい、まるで幽霊を作り出すかのようだ。
現在、ニューヨーク大学の研究陣は米国海軍と持続的な協力や交流を通じて微細素材を用いた次世代の艦船ステルス技術を開発中だ。研究陣は「今後、炭素ナノ繊維のようなその他の素材が、電磁波干渉から自由な次世代の海軍の駆逐艦素材の開発を進める予定」と説明した。
一方、米海軍側によると、USSズムウォルトなどの最新のステルス駆逐艦は、アジア太平洋地域に最優先に配置される予定とされている。
引用:ネイバーニュース/ソウル新聞
http://news.naver.com/main/ranking/read.nhn?mid=etc&sid1=111
&rankingType=popular_day&oid=081&aid=0002448601&date=
20140804&type=1&rankingSeq=1&rankingSectionId=105
はっきり言って、何を書いてるのかさっぱり理解できません。管理人もズムウォルト級ミサイル駆逐艦には、以前から興味があったので少しだけ管理人の個人的な見解を書いておきます。
ズムウォルト級ミサイル駆逐艦とは珍艦である
管理人は「汎用ミサイル駆逐艦」なのに「高価すぎて量産できない」失敗策と思っています。とにかく構想段階から「コンセプト」が二転三転し何がしたいのかさっぱりわからない珍艦です。
どのようにコンセプトが変わって行ったのかと言うと・・・
1980年代=徹底的なステルス化と大量のVLSの搭載
1990年代=共同交戦能力を頼りに、レーダーなどを省略した安価な駆逐艦
その後、様々計画と統合されペリー級フリゲート艦、スプルーアンス級駆逐艦、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦を同一設計で行い、コストを削減しようという構想の元、フリゲート・駆逐艦の後継となるDD-21、巡洋艦の後継となるCG-21、の2種類を開発しようとしました。
アーレイ・バーク級で代替する事になるほど必要性が薄い
しかし2001年になって突如計画は頓挫。まぁ理由は色々ありますが、とにかく同一設計に要求を詰め込みすぎて設計が成り立ちにくい。仮にこのまま行くと、恐ろしく無駄が多くコストの高いフリゲート・駆逐艦の後継となるDD-21と、恐ろしく能力不足で高価な巡洋艦の後継となるCG-21になると指摘され一旦、白紙に戻されます。
そして計画は見直された結果、
・巡洋艦の後継となるCG-21⇒CG(X)を新設
・駆逐艦の後継となるDD-21⇒DD(X)と改称
・フリゲート艦の後継となるDD-21⇒LCSを新設
基盤技術は同一のものを使うとして、設計自体は全く別なものとして設計・開発することになりました。さらに重要なのは任務を明確に分けたこと。しかしこの計画はその後どうなったのかと言うと・・・
・巡洋艦の後継となるCG(X)⇒アーレイ・バーク級で代替
・駆逐艦の後継となるDD(X)⇒ズムウォルト級として3隻のみで打ち切り⇒アーレイ・バーク級で代替
・フリゲート艦の後継となるLCS⇒フリーダム級とインディペンデンス級の2種類を量産中
巡洋艦と駆逐艦の後継艦は結局、アーレイ・バーク級じゃんwww
ズムウォルト級は、元々スプルーアンス級駆逐艦の後継艦。なんか外観は先進的で超未来チックな様相ですが、求められて性能は、日本の護衛艦で言えば「汎用護衛艦」と同じ。艦隊の対潜を担い、個艦防空程度のRIM-162 ESSMの運用能力があり、日本の汎用護衛艦と違うのは、トマホームの発射能力があるぐらい。SPY-3レーダーを積んでいますが、wikipediaではSPY-3レーダーについて、
精密目標追尾・識別および射撃指揮のほか、遠達性に劣るXバンドを使用するにも関わらず、従来のイージス艦に搭載されているSバンドのAN/SPY-1を凌駕する広域索敵能力を備えているとされている。
と書いています。SPY-3レーダーに関して詳しい情報が少なく、これを鵜呑みにしていいものか疑問が湧きます。ESSMの運用しかし行わないズムウォルト級とジェラルド・R・フォード級航空母艦にしか採用されておらず、広域防空やミサイル防衛を行なうアーレイ・バーク級に採用されていないことを考えると、AN/SPY-1を凌駕する広域索敵能力が汎用駆逐艦や空母に必要なのか? と言う点。
さらにフォード級空母の特徴として、従来の空母のアイランドより小型化をしています。イージス艦の大きな艦橋でもAN/SPY-1のフェーズド・アレイレーダーを4面取り付ける際、相互が干渉しないよう位置に苦労するらしいのに、AN/SPY-1を凌駕する広域索敵能力を持つ出力のSPY-3のフェーズド・アレイレーダーをそんな小さなアイランドに取り付けられるのか? と言う点。
この辺りを考慮に入れれば、SPY-1から弾道ミサイルの追尾機能を外し、レーダー・アンテナ素子を減らし軽量・簡易化し、捜索周波数はSバンドからXバンドに変更したものではないかと管理人は考えます。仮にAN/SPY-1を凌駕する性能であればオーバースペック過ぎるでしょ?
特別に注目するとすれば、155mm砲を2門搭載していること。 沿岸地域での火力要請に、標的の脅威が高かろうが低かろうが、馬鹿みたいに価格の高い「トマホーク」か「航空機攻撃」の2択しかなく、ココに安価な火力が選択肢に加わったことは、ズムウォルト級唯一の利点だと評価したい。
搭載されている155mm砲は新型で、無誘導の長射程砲弾で40km前後、誘導型ロケット補助推進を導入した長距離対地攻撃砲弾で、なんと約140kmの射程を誇ります。
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誘導型ロケット補助推進を導入した長距離対地攻撃砲弾
これを将来的にはレールガンに換装すると言われていますが、大体、後日換装とか後日追加実装とか言うと「とても高い確立」でそのまま放置されますwww
実際にレールガンの実験や開発はちゃんと行われているんですよ? しかし管理人の予想では「レールガン」は、破壊力や射程で155mm砲の上位にはなりますが、それ以上でもそれ以下でもなく、あれば良いけど、無いからといって困ることもないレベルだと思います。
現在の米国は金がなく、性能とコストのバランスがシビアに求められているのに、開発が完了したからと言って、わざわざ換装するでしょうか? 非常に怪しいですね。
なぜここまで激しいステルス性を求めたのか理解し難い
ズムウォルト級は、あくまで艦隊の対潜や対空戦の補助など「汎用性」が求められるミサイル駆逐艦の後継艦だったのに、なぜここまで激しいステルス性能が必要だったのか疑問です。ステルス性能の詳しい情報はないですが、仮に記事通りだったとしても空母を中心とした艦隊行動を行っていれば、自艦がいくらステルス性能に特化していても敵にとっては「モロバレ」でしょう。だって10万t近い空母や非ステルスのアーレイ・バーク級が一緒に行動してるんだから、レーダーに映らないはずがない。
さらに言えば、いくら水上艦がレーダー波に対するステルス化を行っても、推進装置から発生する音までは消せません。水上艦最大の敵である「潜水艦」にとって、形状のステルス化は無意味です。
ズムウォルト級が実現させた新技術は沢山あります。統合電気推進でオール電化(笑)を実現させ運用コストや水中騒音の抑制など多くの利点があると言われています。これがレールガン導入の布石にもなっていますが・・・
しかし、どう考えてもステルス性能を省けば、日本の「あきづき型護衛艦」とそう変わらない気がします。あきづき型を大きくしてVLSの数を3倍に増やし、155mm砲を2門取り付ければ、ほぼ似たような性能が実現できるんじゃないでしょうか?
数々の新技術は将来の技術へ繋がるものありますが、あの無意味に思えるステルス性能を実現させるためにアーレイ・バーク級の3倍ものコストを支払うのは、果たして正しいのか? まぁ正しくないから3隻で打ち切りになったんでしょうけど・・・
きっと米国海軍の本音は単純に、艦隊防衛に使用している「汎用ミサイル駆逐艦」の艦砲攻撃能力を強化し、沿岸からの火力支援に使用したいと言うシンプルな発想だったのに、「Cheap Killの危険性」に対応すべく、
「Cheap Killの危険性」とは?
2000年に発生した米艦コール襲撃事件の教訓として、沿海域戦闘においては、安価な武器でも、高価格・高性能な艦に近寄り、大きな損害を与えうる。したがって少数の高価格・高性能な艦に頼り、これを不用意に前線に展開することは極めて危険という考え方。
ステルス性能を過度に追求してしまった結果、
「汎用ミサイル駆逐艦」なのに「高価すぎて量産できない」という皮肉な結果に・・・ しかも沿海域戦闘の任務はフリゲート艦の後継となるフリーダム級とインディペンデンス級が代行するので、ズムウォルト級がより一層いらない子になってしまいました。
一体、ズムウォルト級の存在意義とは何だったのでしょう?
ズムウォルト級に触発されて、世界各国でも似たような形状の計画や、完成予想図をちらほら見かけますが、あれはどうなんでしょうね? 完全ステルス形状の巡洋艦や駆逐艦が単艦行動したところで、与える被害なんてしれてるでしょ?
仮にステルス性能をフル発揮して、敵艦隊へ接近したところで発射されるミサイルは非ステルスなんだから探知されて迎撃されるのがオチです。ではステルス性能をフル発揮して敵地に忍び寄り艦載砲や対地ミサイルで攻撃した所で所詮、駆逐艦や巡洋艦が積んでいるミサイルなんて数がしれています。(※原発など狙わない限り)
管理人が想像する海上艦のステルス性能が最大限に効果を発揮できそうなシーンと言えば、敵艦の艦上レーダーや敵機に搭載されているレーダーなど、比較的規模も大きく高性能なレーダーには発見・補足できても、対艦ミサイルの主流な誘導方式である打ちっ放し(ミサイルに搭載されているレーダーが独自に標的を補足し目標へ突入すること)の場合、艦や航空機に搭載された希望の大きな高性能レーダーとは違い、
対艦ミサイル自体に搭載されている小さなレーダーでは、目標を補足しきれない場合もあるのかなぁと想像しています。 もちろん対艦ミサイルも進化していくので、より性能のよいシンカーが装着されるでしょう。しかしステルス艦でも確実に補足できる対艦ミサイルを確実に開発し装備する先進国は別として、程度の低い紛争地域での、旧式になった対艦ミサイルなどには効果あるんじゃないかと考えています。
まぁ結局は、船や飛行機の形状によるステルス化は、近年の運用期間の長さ(20年以上)を考えると、途中で大きく改良が出来ない分、一度対応されればステルス性能は意味がなくなるし、巨額の費用の割に得るものが少ないんじゃないかと思います。特に水上艦のステルス化は、潜水艦がいるので本当に意味があるのか個人的には疑問です。
※ズムウォルト級の情報はまだ限られています。これは管理人の個人的な考察と妄想が入っているので、あまり正確ではないかもしれないことを宣言しておきます。
記事に対しての韓国の反応
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技術力が本当に凄いねw
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韓国では、いつになれば・・・
共感246 非共感008
独島艦の記事を見て、この記事みたら本当に・・・
関連記事:
問題だらけの独島艦と同型艦を建造するなんて…国民感情的には軽空母を建造する必要がある by 韓国の反応
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アジア太平洋であれば、中国を狙っているんだろうな
共感348 非共感004
漁船を捕まえに言ったらズムウォルトwww
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そのうち本当に透明なように作れるようになると思う
共感032 非共感005
私たちも高価なステルス塗料ではなく、あんな素材を開発して軍艦や戦闘機に使用しよう。
共感222 非共感008
あれにレールガンまで取り付けるらしいよ
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馬羅島艦の記事を見て、この記事を見たら本当に情けないよ・・・
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これも近いうちに中国に技術が流出して、独自開発したとかいいながら、チャンケ版のステルス駆逐艦が登場するだろう
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ところであのステルス機能は意味があるのか? 艦船なら衛星で追跡もできるし、駆逐艦の場合は潜水艦のように完全に隠れることもできないだろう? 個人的な考えだけど・・・
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ロシアや中国がF22を補足するという記事を数日前に見たんだが、これは方式が違うのか?
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レールガンを1発撃つのに掛かる費用は1ドル。威力が凄すぎて音速で飛行する戦闘機も料理可能。
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北朝鮮の木製漁船もレーダーには引っかからないだろ?
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このような世界最高の超大国が同盟国だと言うのが心強いよ。誇りに思っています。本当にありがとうございます。
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米国は人間の究極体だよ。一般人が想像できない技術を作りだす。
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大西洋、太平洋、インド洋の広い海洋に漁船よりも小さい点が捕捉される場合、ズムウォルトだよwww
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韓国は今になってステルス機を開発すると言うが・・・レベルの違いを見てみろwww
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やはりアメリカだね、いくら悪口をいってもアメリカが主導する秩序こそが最も理想的である。
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まぁその程度なら私達もあるだろう。あの分身の術を使えば7時間は誰にも見つからない・・・
北朝鮮の木製漁船もレーダーには引っかからないだろ?
・・・おまエラもこれを目標にすればいいのにw