2021年まで米ロッキード・マーティン社で製作されたF35A次世代戦闘機40機が韓国空軍に納入される。1機当たりの価格は1211億ウォン程度だ。
写真引用:newa1
この記事は非常に長ったらしい上、分かりにくいので、記事下に要約を載せています。読むのが面倒くさい方は飛ばしてもOKです。
国防部、1機当たり1211億ウォンでF-35Aを40機購入を最終決定
2021年まで米ロッキード・マーティン社で製作されたF35A次世代戦闘機40機が韓国空軍に納入される。1機当たりの価格は1211億ウォン程度だ。
ハン国防部長官の主宰で24日、国防部中会議室で開かれた防衛事業推進委員会は、次期戦闘機交渉結果の報告を受けて、これを承認した。
これによって軍は2018年から2021年まで7兆3418億ウォンを投入して高性能戦闘機であるF-35A 40機、軍需支援、武装・施設などを確保する事業に着手することになった。
軍によると、FXの総事業費は、韓国国防研究院(KIDA)の事業妥当性再検証結果をもとに企画財政部との協議によって決定された。
総事業費は、戦闘機購入に必要な費用(機体のエンジンなど)に66%、総合軍需支援費として26%、武装及び施設の工事費用として8%が策定された。1機当たりの価格は、総事業費の戦闘機購入に必要な費用を40で割った金額だ。
購入交渉は対外軍事販売(FMS)方式だ。軍関係者はこれと関連し「米政府及びメーカーなどとの契約でFMS契約の制限的な状況にもかかわらず、昨年の競争入札で合意された各種技術、契約条件および折衷交易の交渉の内容をほとんどが反映された」「特にKF-X(韓国型戦闘機事業)に必要な主要技術は、購買条件が当初の60機から40機へ減少したにもかかわらず、昨年に合意した技術資料および技術スタッフの支援などを全て確保した」と明らかにした。
F-35の各種の欠陥に対する懸念について、軍関係者は「6月に発生した米空軍のエンジン事故と関連して、米政府F-35事業の最高責任者は、23日に公式書簡を通じて「開発中に発生しうる事案であり、韓国に導入される航空機の性能、価格、導入時期、安全に影響はない」と回答した」と伝えた。軍当局は当初40機に加え、購買予定だった残りの20機は後日検討することにした。
戦闘機のエンジン事故などの欠陥にもかかわらず、政府がF-35を選択した背景は、複合的な理由があるようだ。
政府が当初、次世代戦闘機事業を推進する際、入札に参加したEADS(ユーロファイター)と、ボーイング(F15SE)は制限的なステルス機能のため4.5世代戦闘機に挙げられ、F-35は第5世代戦闘機のステルス性能に加えて優れた電子装備を備えており、APG-81 AESAレーダーをはじめ、光学センサーであるEOTS(電子光学照準装備)とDAS(分散型開口装置)を備えている。
このような性能のほかにも、軍が、次世代戦闘機でF-35を選択した背景には最近、主要大国が主力機としてこれを購買しているのを意識したものとみられる。
米国は2009年日本自衛隊の次世代主力戦闘機に、自国が実戦配備したF-22ステルス機ではなく米国や英国など9ヵ国が共同開発中だったF-35を推薦したことがあり、実際に日本はF-35を2012年から3年間で10機の購入した後、来年にも6台を購入することにした。
中国がステルス機能を持つ戦闘機の開発に拍車をかけている中、東アジアの制空権で優位を占めるためには、政府としてはF-35が最適の戦闘機と判断したものと解釈される。
委員会はまた、同日の会議に上程された韓国型戦闘機(KF-X)体系開発基本計画案を審議し議決した。KF-X事業は韓国が開発を主導してインドネシアや海外の先進航空技術メーカーが参加する形の国際共同開発で推進される。
軍当局は、基本計画案が議決されたことに対して「2002年に所要が決定されて以来、初めて本格着手を可能にした決定」とし「KF-Xが戦力化すれば、基本訓練機(KT-1)、高等訓練機(T050)など空軍の主要戦力を、国内の独自の形で開発できるとし、先進の航空国家の一員になるということを意味する」と明らかにした。
軍当局は、同事業が実行され、安保および航空戦力の側面、経済的側面、技術的側面からの期待効果があるとしながら、特に経済的側面では、生産誘発効果で9.9兆ウォン~13.2兆ウォン、付加価値誘発効果2.8兆ウォン~5兆ウォン、就業誘発効果4.5万人~6.1万人になるだろうと見込んだ。
現在、韓国軍は、KF-X開発に必要な体系の統合技術、設計技術などを90%確保しておいた状態だと明らかにしながら、不足した技術は、ロッキード社の専門人材技術支援、戦闘機の資料など関連の技術移転に合意し、競争契約の水準以上を確保したと明らかにした。
これと関連してKIDAは過去KF-X開発に必要な予算の総額を8.5兆ウォンと算出したことがあるが、軍ではおよそこの金額水準で事業が推進されるだろうと展望した。
総事業費のうち、60%は政府の予算(国防費)、20%はインドネシア、20%は協力会社が負担する方式だ。
委員会ではこれらの案件とともに、張保皐-ⅢBatch-Ⅱ事業推進と、広開土-ⅢBatch-Ⅱ事業推進、次期軍衛星通信システム体系開発基本計画案を議決して、障害物を排除する開拓戦車システムの開発交渉対象企業及び優先順位を決定した。
障害物の開拓戦車システム開発事業は機械化部隊の機動性向上のために多様な障害物を開拓できる装備を獲得する事業で、この8月に実施した体系開発提案書の評価結果「現代ロテム」を優先交渉対象業者に選定した。
張保皐-ⅢBatch-Ⅱは3000t級潜水艦として来年から開発を開始し、広開土-ⅢBatch-Ⅱは、世宗大王級のイージス駆逐艦に比べ、弾道弾対応および対潜作戦能力が大きく向上した駆逐艦を確保する事業だ。
次期軍衛星通信システムは2011年7月から2013年6月まで調査検討を実施しており、今月末、入札公告を通じて12月、体系開発に着手する予定だ。
引用:ネイバーニュース/news1
http://news.naver.com/main/read.nhn?oid=421&sid1=
100&aid=0001026728&mid=shm&mode=LSD&nh=
20140924194124
なんとも読む気が無くなる記事なのでポイントをまとめます。
韓国は米国及びロ社とF35購入の条件でほぼ合意したと書いてあります。合意した内容というのは・・・
・F35Aを1機あたり約1200億ウォン(約120億円)で40機購入する。
・総費用は機体取得費用や運用機材、保守パーツ、武装など込みで約7兆3500億ウォン。
・2018年~2020年までに全機が納入される。
・KFXに必要な技術移転のほとんどをロ社が約束し確保することに成功した。
ついでに同じ会議で決定された事業が・・・
・KFX事業(韓国型戦闘機計画)の推進を決定
・張保皐3型事業(3500t級国産潜水艦)の推進を決定
・広開土3型事業(世宗大王級駆逐艦の追加3隻分の事)の推進を決定
・次期軍衛星通信システムの推進を決定
とにかく、分かりにくいので1つづつ簡単に解説していきます。
実際、どのような技術提供を受けるのか?
韓国のF35Aの条件がほぼ合意したみたいなので、F35A導入は決定でしょう。そこで気になるのが技術移転の内容。以前と同じ内容だと言っています。ホル韓で過去に技術移転の内容を記事にしたことがあったので内容を引っ張ってきました。
"We remain committed to our offset projects and I am confident we can put together an agreement with the Korean authorities that preserves the existing projects、" said Randy Howard、who headed Lockheed's South Korea F-35 campaign。
60機から40機に減少しても、F35導入で提案された内容は変更はない。
Lockheed's offset package includes a program to build、launch and place in orbit a new military communications satellite that will be fully owned and operated by the South Korean government、as well as all necessary control equipment and technical training、said the sources、who were not authorised to speak publicly。
F35導入の見返りとして韓国政府が所有して運営することになる軍事通信衛星の製作と打ち上げ、軌道進入のプログラムの提供
To help Korea develop its new KF-X fighter、Lockheed said it would provide hundreds of man hours of engineering expertise for the KF-X fighter program、as well as hundreds of thousands of pages of technical documentation from its F-16、F- 35 and F-22 fighter programs。
KFXのために、F-16 F-35 F22で得た技術知識と技術文書、数百人の技術者によるサポート
The company also offered to build a virtual cyber warfare center to help South Korea develop its cyber training、tactics and procedures。
韓国軍へのサイバー戦闘センターの設立支援などが含まれているという。
引用:ロイター http://in.reuters.com/article/2013/11/22/korea-fighter-lockheed-idINL5N0J71DJ20131122
そして、韓国がKFXを開発するのに不足していると国防科学研究所が判断し、技術移転を望んでいる技術は18項目だと資料に書いてあります。そして具体的に不足している技術として挙げられたのが・・・
・Data Fusion 機体の各部分に装着された各種センサーから送られてきたデータを融合して必要なデータに統合する技術。
・Weapon Aiming Algorithm 装着された武器を正確に命中させるためのアルゴリズム。標的への固定機銃及びミサイルの発射と発射時の機体制御等の役割を果を果たすソフトウェア。火器管制システムの中で重要なソフトウェア。
・Advanced Control Law 機体が最も性能を発揮できるようにコントロールし、加えて安定性を確保する技術。ROC(作戦要求性能)に基づいた機体形状及び開発方向を左右する技術。
・Aerial refueling これはそのまま空中給油技術
・OBIGGS 燃料タンクの防火技術
・Liquid Cooling レーダーと各種プロセッサで発生する熱を冷却させるための技術
・Twin Engine Integration KFXのエンジンは開発せず輸入が確定しているので、おそらくエンジン自体を機体へ実装する技術。
この6項目の技術と、残り12項目の技術が足りないみたいです。順当に行けば、ステルス技術(機体の設計や空気取り入れ口ダクトの処理方法)や、火器管制システムの技術になるんでしょうか?
未知数なのは、KFXはF-16級の性能だということだけで、ステルス性に関しては何も触れていないんですよね。資料で出てくる図はF-22をコピーした感じのステルス機なんですけど・・・ その図を見たメディアや一般人がステルス機だと言っていて、軍の関係者も「ステルス機を」と言っていますが、国防科学研究所が出している資料にはステルス性能については一切スルーです。
年末までには事業者の入札があるので、正式な性能要求書が出てきます。そうすれば、どの程度の機体か判断が付くのですが、現状で推測するにはこの辺が限度です。
ただF35を購入したら軍事衛星をくれて、さらに打ち上げまでしてくれるのは正直、お土産をつけすぎなような気がしますが、運用費用は韓国持ちぽそうなので、地味に運用費用を巻き上げてトントンに持って行く気なのか?
補足的な情報として、KFXのエンジン選定にはGEが既に名乗りをあげています。
張保皐3型事業とは、韓国が初めて設計段階から携わる(韓国的に言えば国産か独自開発)大型潜水艦計画の事。詳しくは過去に記事としてまとめてあるので、そちらを読んでみてください。
[独自記事]韓国海軍が誇る国産3500t級潜水艦とは? 広開土3型事業とは、多分イージス艦の追加建造(3隻)のことを指している計画だと思います。(調べたのですが良くわからないので、状況から推察すると多分・・・)
ここで目新しいのは、追加で建造するイージス艦は、世宗大王級駆逐艦と違い「弾道弾対応」と明記しているので「SM3」の運用能力を追加したタイプになるんでしょう。これ結構お高いんですけどwww
しかも管理人が疑問に思うのは、THAADミサイルの配備に中・露が反対しているのに、それよりも弾道ミサイルの迎撃対応時間が長い「SM3」の導入に文句を言わないのでしょうか?
F35導入に対する見返りとして、技術移転を勝ち取った韓国が一見、順調に国産(?)戦闘機計画を進められるように思えますが、管理人的には逆に思えます。日本の場合、国産戦闘機を開発しようとすれば、逆に米国の横槍を防ぐために米国の参加を断ろうとします。そうしないと米国の意思に左右されることになるので。
米国は韓国が「戦闘機を自主開発したい!!!」とゴネるので、技術移転をするフリをして、この計画の絶対的な部分を握ってしまいました。エンジンもきっと米国製。機体開発でも米国の技術がなければ成立しない。しかも日本みたいに放おっておけば「自分で開発」してしまうのではなく、自ら「技術をクレ」と言ってくるので、こんなに扱いやすい相手はいません。
F35の購入の見返りに技術移転をするフリをしておけば、韓国に恩を売ることも出来て、万が一KFXが米国の戦闘機販売の邪魔になるのなら、提供技術や技術者のサポートを装い、性能を弄る(意図的に性能を下げる)こともできます。言う事聞かなければ、KFX開発から手を引けばそれで計画は終了。
仮に米国の意思や影響力が入ったKFXが完成したとしても、当然米国の脅威になるような性能には絶対にさせないでしょう。そして韓国がKFXで夢を見ている海外輸出も、こうもガッツリ米国系の技術が入れば輸出も米国の承認が必要となるでしょう。
もう米国の手の平で踊らされることになるのは見え見えです。米国は国内の軍需産業のために、韓国のKFX予算20兆ウォン(約2兆円)の予算を食い物にするのが本音。
はやり時間やお金は掛かっても、自前の技術でやら無い限り、開発の自由度も輸出する事も全ては米国の意のままで、10年後に「米国が許可を出さないから輸出が出来ない」と騒ぎ出すが目に浮かびます。
追記
1200億ウォン(約120億円)という価格は、総費用約7兆3500億ウォンを40機で割ったものではなく、総費用の中から機体の取得費用約4兆8000億ウォンを40機で割った価格です。
1200億ウォンでF35を買ってきても、シミュレータもないし、保守パーツも、予備エンジンも、専用工具も、マニュアルも、搭載兵器すらない、素の機体価格が1200億ウォン(120億円)という意味です。
ですので、当然総費用で計算すれば1830億ウォン(約183億円)程度になります。
日本のF35の機体価格が幾らで、総費用がいくらなのか不明なため比較は出来ませんが、wikipediaの価格を信じれば150億程度なので、これに国内生産の費用などを乗っけて行けば200億前後(適当)ではないでしょうか?
ということで、韓国のF35導入費用が優遇されているわけではなく、日本とそう違いは無いはずです。生産ラインやライセンス料を乗っけると日本の方が高くはなるでしょうけど。 記事に対しての韓国の反応
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がんばれ!!!!!!!!!!!!
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よくやった! これで大韓民国の領空を守護することができる!
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何であれ、受けるものは確実に受け取って、担当者も誠実に対応すべきだ。最も重要なのは国防費は惜しんではならないということを忘れないようにお願い・・・
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タバコ代を値上げするには理由があったんだ!!!
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女性部の予算を使いましょう!!!
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とにかく良い契約だと思うけど?
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本当はF22を20機欲しいんだけどね・・・・
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日本はF-35Aを42機購入するが、その内40機を日本で生産、韓国は40機すべてを輸入・・・
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政府は良くやった!!! これでも文句を言う奴は、軍事オタクだけだ。
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これもまた不正をする奴らが群がってくるんだろうな・・・
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女性部がなければ50機導入も可能だったんじゃないのか?
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空軍力の増強おめでとうございます!!!
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女性部+全教組の予算=100機導入が可能
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韓国の国防に大きな力となってくれること願ってる
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米国に貢ぐことになるのが、そんなに嬉しいのか?
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これは本当に良い仕事だ。安保が良くなれば国が生きると言う。
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四大河川事業さえなければ、あれを200機買えたのにwww
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F-35に決定できて良かったよ。そもそも次世代ステルス戦闘機の普及機であるだけに、最適な選択をしたと思う。
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本当に上手くやった。あとは生産や技術移転の協議を日本以上の条件でまとめてくれ
何でもアメリカに頼りやがって