韓国のネット掲示板に「F-35整備廠(MRO)アジア太平洋地域はオーストラリアと日本の間で競合」というスレッドがあったので紹介します。
写真引用:Lockheed Martin
F-35整備廠(MRO)
アジア太平洋地域はオーストラリアと日本の間で競合
引用:bemil.chosun
http://goo.gl/V9hHvV
>>>板の趣旨
エンジンと機体に対するMROを計画しており、アジア太平洋地域では、オーストラリアと日本間の競争中で、欧州はまだ誘致を望む国家はないようです。米国防省は年内決定予定だと・・・
“Marina Malenic、Washington、DC
02 November 2014
Key Points
European and Asia-Pacific locations for F-35 MRO centres are to be revealed this year
Japan and Australia are known contenders for the Pacific facilities、but European locations remain unknown
The US Department of Defense(DoD)plans to choose and announce European and Asia-Pacific locations for maintenance、repair and overhaul(MRO)facilities for the F-35 the Lockheed Martin F-35 Lightning II Joint Strike Fighter airframe and engine、the DoD's programme manager for the stealthy combat aircraft programme said on 30 October”
“The Pentagon plans to support an engine MRO and an airframe MRO in three regions-Europe, North America, and Asia-Pacific.
In the Pacific, Australia and Japan have outlined plans for establishing such facilities. In July, Australian Defence Minister David Johnston stated his government's plan to set up a regional F-35 MRO centre will strengthen defence relations between Australia and the United States, enhance the Royal Australian Air Force's (RAAF's) capability to operate the F-35 and provide opportunities for Australia's aerospace and defence industrial base. A development partner in the F-35 programme, Australia is committed to purchasing 72 F-35 aircraft, after announcing a second tranche of 58 aircraft in April. All aircraft are expected to be operational by 2023.
Linked to Japan's plans to locally build F-35s under licence, the country also wants to set up a regional F-35 MRO depot. A spokesman from the Japanese Ministry of Defence told IHS Jane' s in April 2014 that it is drawing up a plan to support the development of a regional facility in collaboration with the US as well as regional procurers of the aircraft. Tokyo ordered four F-35s in 2011 and has plans to locally manufacture a further 38 aircraft.
In 2013, Lockheed Martin and Mitsubishi Heavy Industries (MHI) signed a contract to build a final assembly and check-out (FACO) facility for Japan's F-35s. The Japanese FACO plant is being established at MHI's Nagoya Aerospace Systems Works Komaki Minami Plant in Aichi Prefecture, which was used to build F-2 multirole fighter aircraft, developed in the 1990s in conjunction with Lockheed Martin.
Other Asian F-35 operators will likely include South Korea, which agreed in March 2014 to purchase 40 F-35s, and Singapore, which is a security co-operation participant in the programme. The US military is also expected to deploy F-35 from US bases and ships based in the region.”
>>>管理人からの補足情報
要するに、米国の国防総省がF35の正式な整備拠点を年内にも発表するという話。現在、米国に1ヶ所、イタリアに1ヶ所、F35のFACO(組み立てライン)があり、日本にもF35の組立ラインが設置される予定です。米国は欧州・アジア・米国の3ヶ所にF35整備拠点(MRO)を設ける予定で、欧州では現在のところMROのみの設置を誘致する動きはなく、当然FACOがあるイタリアにMROを設置するはずです。
そして問題はアジア地域。日本はFACOを設置するので、その施設を利用し機体の整備やエンジンの保守などをF35の定期整備を行なうF35整備拠点(MRO)を誘致すると思われます。
しかし、そこにオーストラリアがF35整備拠点(MRO)のみの誘致に名乗りを上げていると言う話。
どうみても、コスト的にはFACOラインがある日本の方が有利。しかも太平洋地域にある米軍兵力の多くが日本及び、日本周辺に位置しているので、オーストラリアに設置すれば移動の手間もかかり、損得で考えれば日本有利は動きません。
ただ安保問題は、損得だけでは割り切れない所があるので安心はできません。
まず、現時点でのF35の発注数でみると、日本の42機に対してオーストラリアは72機。日本の追加で100機前後の追加導入をするという情報もありますが、現時点では何も決まっていません。そうなるとアジア地域でのF35最大の顧客は、米軍を除きオーストラリアということになります。
オーストラリアのもう一つの強みは、F35の開発へ参加していたこと。出資割合が少ないLevel-IIIの参加ですが、開発失敗のリスクを共有したというのは、日本にはない強みだと思われます。
因みに日本はF22の導入を想定していたのと、武器輸出三原則(当時)のため、F35の開発計画に参加していません。結局F22の導入が不可能になり、F35導入に鞍替えすることになりました。
日本がいくらF35の組み立てライン(FACO)を設置したとしても、F35整備拠点(MRO)が誘致できなければ大損です。なぜなら自国向け用のF35、38機(4機は米国から完成品を輸入)組み立てるためだけに大規模なFACOを設置するのなら、とてもコストが見合うとは思えません。当然MRO誘致を視野にいれたソロバンを弾いてるはずです。
じゃ、日本とオーストラリアにそれぞれF35整備拠点(MRO)を設ければいんじゃね? と言う意見もあると思いますが、F35の運用・整備は従来機とは全く異なる方式を採用する予定です。(詳しくはコチラ⇒
日本がF35の国際整備拠点を誘致すると表明 ⇒「これは逆に韓国が誘致しなけばならない!!!」by 韓国の反応)
簡単に言えば、F35のFACO及びMROは、イタリアや日本に設置され、その国の企業が運営したとしても単独運営ではなく、ロッキード社(以下、ロ社)との、共同運用です。重要な技術(主にステルス性能に関わる部分や電子機器のソフトウェアなどブラックボックスになっている部分)は、現地の作業員ではなく、ロ社が派遣した作業員にしか触れないようになっているとか。
このため、機密保持のためわざわざMROの設置箇所を絞っているのに、これを逆に増やす事はないでしょう。もしこの件で日本とオーストラリアにMROを設置すれば、他の国も設置して欲しいと言い始めれば歯止めが効かなくなります。
F35の整備機数(需要)が分散してしまい、ロ社の作業員を直接派遣するなど金の掛かる管理体制が維持できなくなるからです。
オーストラリアも自国でF35を72機も導入しているため、自国で整備が出来る方が安保上に見ても有利です。国内雇用にもつながるので、MROの設置費用がかかったとしても、誘致に踏み切ったのではないのでしょうか?
日本は現実的な地理要素と組み立てライン(FACO)の面で「現実的な最有力候補」、豪州はF35の開発に初期から参加し、F35を72機も運用しているのでこちらも侮れない「現実的な最有力候補」なのかもしれません。
正直、FACOを設置しておいて、MROが取れないなら国内組み立てをキャンセルして、全機輸入に切り替えてもいいような気がします。
ただ韓国にF35整備拠点(MRO)が設置される可能性だけは100%ない!!!
>>>韓国人のコメント
F35の起源は韓国であるさん
むしろ、オーストラリアに建設する時、韓国も少し費用負担するのはどうですか?
F35の起源は韓国であるさん
整備のためにオーストラリアに行くぐらいなら、米国に行ったほうが良さそうに見えます
F35の起源は韓国であるさん
もうF35は放棄した方が良さそうに見える。ステルス機がF35だけではなく、PAK FAも開発がもうすぐ終わるので、私たち国にPAK FAの方がピッタリだと思いますが?
F35の起源は韓国であるさん
機体整備を行う時、日本にMROがあれば、私たちの機体が日本に行くと言う事で、また日本の顔色を見ないといけない。だから私たちはオーストラリアにMROが設置されたほうが願ったり叶ったりだ。
F35の起源は韓国であるさん
そもそもF35を、きちんと運用すれば韓国の財政水準では維持しにくい。どうせF35のために他の戦闘機維持費が削減されするのは明らかだよ。
F35の起源は韓国であるさん
シンガポールも、オーストラリアに近いですよね。シンガポールは自国内の空域が不足しているので、シンガポール空軍が豪州で練習をしているし・・・・
F35の起源は韓国であるさん
MROは、F35の保守パーツを集積し配送する物流センターなんだけど・・・ だから整備施設ではないよ。まさかMROに送って機体の整備をする気か?
F35の起源は韓国であるさん
MROは整備廠じゃないの?そこでF35を総合的に整備するんでしょ?(ステルスを含む)
F35の起源は韓国であるさん
オーストラリアは強情な労組のために自動車工場すべて撤収した。私だったらオーストラリアに戦闘機を任せはしない。日本になっても同じだ。やはりアメリカに行って整備するのが甲で、たとえ費用もかかっても米国に行くのが正解だ。
F35の起源は韓国であるさん
オーストラリアと日本、そのどちらも頼らない
F35の起源は韓国であるさん
もう韓国に配置してくれないかな・・・
F35の起源は韓国であるさん
整備は空軍基地内で100%解決します。主翼が粉砕でもされない限り拠点での整備は必要ない。仮に拠点整備が必要になっても米国へ行けばいいので日本やオーストラリアは不要だ。
F35の起源は韓国であるさん
MROの「O」は「overhaul(オーバーホール)」です。部品の物流センターなら名前が違うと思うんだけど・・・
※管理人補足=MROの略は「Maintenance, Repair and overhaul」
F35の起源は韓国であるさん
他は知らないけど、ステルス機能の整備は空軍基地内では出来ないだろう?
F35の起源は韓国であるさん
いやステルス機能の整備も空軍基地内で可能だ。
F35の起源は韓国であるさん
ステルス機能の整備は、米国市民権者であるロ社の従業員のみが可能なんです。
これを読んで見てください⇒http://bemil.chosun.com/nbrd/bbs/view.html?b_bbs_id=10040&pn=2&num=67327
F35の起源は韓国であるさん
もともとFACOとMROは同じ国にある方が効率的だ。もう随分前にイタリアから飛び出してきた不満の声は参考にする必要がある。イタリアはヨーロッパの全てのF35を組み立て、整備しようとロ社と契約をしたが、契約内容(運営の要件)を知ってみると、重要な部分はロ社の社員が行い、自分たちには見る機会すら無かった。つまり技術移転を受けるわけでもなく、公開されるわけでもなく・・・ 重要な作業工程は全てブラックボックス化されているので得るものはない。
導入する?
買うカネないくせにムリするな(苦笑)