韓国のネット掲示板に「日本の海上自衛隊のイージス艦に共同交戦能力を初搭載予定」というスレッドがあったので紹介します。
在日米軍に弾道ミサイル迎撃イージス艦を追加配置&日本の海上自衛隊のイージス艦に共同交戦能力を初搭載予定
引用:ネイバーニュース/chosun.com
http://goo.gl/4D0fju
>>>記事の翻訳
米国海軍第7艦隊戦闘部隊及び第5空母打撃軍司令官は、日本の横須賀基地に追加配置される弾道ミサイル迎撃(BMD)
機能を持つ2隻の駆逐艦が第5空母打撃群に所属すると明らかにしたそうです。
米海軍は2015年夏にアーレイバーク級ミサイル駆逐艦の15番艦DDG-65ベンフォールドを、2017年夏には19番艦のDDG-69ミリアスを配置する計画といいますが、この2隻の母港はサンディエゴ海軍基地から横須賀港基地に変更されると言います。
また、現在配置されているアーレイバーク級32番艦DDG-82ラッセンを2016年初め、近代化改修を終えた同級2番艦DDG-52バリーに交代するみたいです。
28日、日本の防衛省は来年度予算で建造する7,700トン級ミサイル護衛艦に同時交戦能力(CEC)を搭載すると明らかにしましたが、CECは敵のミサイルの位置などの情報を友軍間でリアルタイムで共有して、ただちに迎撃するシステムで、海上自衛隊では初めて搭載すると言います。
>>>韓国人のコメント
韓国人
CECはもう一度確認してみましょう、追加建造するイージス2隻にCECを搭載するのは誤報だと思う。
韓国人
CECが許可されたのが事実なら、対潜データリンクであるホークリンクも一緒に導入されると思う。
韓国人
ソースを見て探してみましたが・・・ 防衛省から出た話で、来年度予算で建造されるイージス艦にCECが装着されるそうです。集団的自衛権行使のための装備と説明しています・・・
韓国人
E-2DにもUSGが導入されるでしょうね
韓国人
それじゃ8隻すべてにCECが搭載されるということ? 初めて聞く情報なんですけど
韓国人
本当に意外です。日本にCECの設置許可を出すなんて・・・・ 新規建造のイージス2隻を含む日本は艦艇には、今後円筒アンテナが追加装備されていくだろうね。
韓国人
毎日の報道を読む限り、新規建造するイージス2隻からCECを搭載するようです。
韓国人
日本はE2Dを導入することにしたので、イージス艦には当然CECをつけるのは当然なことです。
韓国人
CECを搭載するという意味は、その艦艇がACB16すなわちDDG-119艦に準ずる仕様という意味であり、最新のBMD 5.1を搭載するという意味だ。
韓国人
韓国のイージス艦にはCECは搭載されてないの?
韓国人
残念ながら韓国のイージス艦には搭載されていないというよりも、CECは米海軍が保有する全ての艦艇に設置を勧めているリンク系とは別の次世代情報共有システムなので、米軍以外に採用している国はない。それが今回初めて日本のイージス艦に装備されるという意味は、米国は世界で一番日本をひいきしているという意味だよ。
韓国人
韓国の追加で建造するイージス艦にもCECを装備出来るようにしなければならない。
韓国人
米国は日本とリアルタイムで情報を共有するなんて、真珠湾を忘れたのか?
韓国人
韓国がCECを装備すれば、韓国がもつ情報が日本にもリアルタイムで流れていくことになり、情報流出が心配だ。
>>>管理人の補足
これ日本の独自の「共同交戦能力」の開発・構築なのか、米軍が運用中の共同交戦能力を導入するのか明記されていませんが、仮に「独自の共同交戦能力の構築」なら、かなり思い切った判断を下したと思います。
韓国人のコメントを読む限り、米軍のを導入するのかと思っていましたが、日本の記事を読む限り「米軍との共同運用も念頭に~」とあるので、自前の共同交戦能力ぽい。共同交戦能力のソフトはなんとかなるにしても、通信はどうするんだろう??? と心配になります。
※共同交戦能力って何? って方の為に簡単に説明しておきます。以前に「共同交戦能力」について独自記事にまとめてあるのも参考に読んでみてください。
関連記事:
⇒[独自記事] 日韓が競うように導入するイージス艦って一体何なの?⇒[独自記事] 共同交戦能力と飽和攻撃って一体何なの?共同交戦能力とは?
よく勘違いされやすいのが、リンク11や16などの戦術データ・リンクと、共同交戦能力は別物ということ。
リンク系と共同交戦能力の違いを「鬼ごっこ」にたとえると
リンク系は鬼の情報を「携帯電話」で仲間と共有している感じ。鬼が1体で仲間が2人なら、落ち着いて情報のやりとりをすれば有利に動けます。しかし鬼が30体いて仲間が100人いれば、携帯電話で鬼の情報をリアルタイムに100人全員で共有するのはまず不可能。
共同交戦能力は、ディスプレイで鬼の情報を100人の味方が同時に確認できようなもので、鬼がどちらに動いたのか、リアルタイムで1秒のタイムラグなく確認できるため、とにかく便利www
共同交戦能力を実現させる一番のポイントはグローバルホークのところでも出てきた、米軍が運用中の「WGS衛星」という化け物級の通信速度と通信量が捌ける衛星並みの通信衛星を日本がどのように確保するかにかかっている思います。
共同交戦能力があればどうなるのか?
[共同交戦能力がない場合]各艦(A艦・B艦)が個別に同じ複数(あ・い・う・え・お)の攻撃目標を捉え、危険度を評価し危険度が高い順に個別に攻撃を開始したとします。この例え話では各艦の同時処理可能数は2と限定します、分かり易くするために。
A艦での危険度の評価は「あ・い・う・え・お」B艦での危険度の評価は「う・あ・い・お・え」この評価順にA・B艦が
個別にミサイルを発射します。
A艦は目標「あ・い」に向けて対空ミサイルを発射します。B艦は目標「う・あ」に向けて対空ミサイルを発射します。A・B艦とも「あ」に向けてミサイルを発射しており
ロスが発生しています。
[共同交戦能力がある場合]各艦(A艦・B艦)が個別に同じ複数(あ・い・う・え・お)の攻撃目標を捉え、危険度を評価し危険度が高い順に共同で攻撃を開始したとします。同じく同時処理可能数は2と限定します。
A艦での危険度の評価は「あ・い・う・え・お」B艦での危険度の評価は「う・あ・い・お・え」この評価順にA・B艦が
共同で効率的にミサイルを発射します。
A艦は目標「あ・い」に向けて対空ミサイルを発射します。B艦は目標「う・お」に向けて対空ミサイルを発射します。もうお分かりですね?1回の最大交戦数2×2隻=4目標に対し
ロスなく攻撃を行っています。
実際に1や2の目標に対処するのであればリンク系で対応可能だと思いますが、100や200の目標に複数の味方で同時対処するには、膨大なデータのやりとりをリアルタイムに行い、膨大なデータを処理し、全艦で同じデータを保持し更新し続けることが必要になります。そうなれば、リンク系では情報が捌ききれず、個艦対処になり、もっと多くのロスが発生しやすくなりますが、共同交戦能力があれば、同時に対処(攻撃・迎撃)可能な処理数を無駄にすることなく効率的に戦闘が可能になるという話。
日本が共同交戦能力を持つ意味
単純に北朝鮮の核ミサイルへの対応が一番最初に思い浮かびますが、北朝鮮が同時に発射出来る弾道ミサイルが何発あるのか?を考えると、そこまでの対応が今必要か?と疑問に思ってしまいます。
やはり共同交戦能力は対中国を念頭に置いたものでしょう。特に尖閣で衝突が起きた際に、展開する日本の護衛艦隊や米軍の艦隊を、中国のミサイル飽和砲撃から守るために導入したのではないかという線が一番しっくりきます。
ただし、そうであっても建前上、北朝鮮の核ミサイル~と言う思いますけどねwww