ホル韓管理人が感じた朴槿恵政権による国内政治の迷走を考察してみました。
総選挙を控えた三者三様の思惑
政治分野や得意と言うわけではないのですが、思ったことがあるので書いてみます(震え声
韓国は建前上、議会制民主主義です。国政への民意の反映は「選挙」を通じて行われるシステムです。これが完全で最高のシステムだと、ホル韓管理人も思ってはいませんが、現状においてはベストなシステムです。
しかし政治が下した答えや方針が、直ぐに結果の見える「目先の問題」と、我々の後の世代が答えを出す「◯◯年先の問題」があり、本当に政治を断定的に語るのは難しいです(笑)
ただし政治家や国会がどんな正しい事をしようとしても、それは「ルール」を守った上での話です。
最近の韓国では、いや何時も通り韓国の国会は機能していません。与党のやること全てに、ただ反対するために存在する「野党」のため、国会審議がまともに行われてすらいません。韓国の国会は大抵、1月から11月まで重要法案(重要じゃない法案もw)は何も通過しません。12月の会期末になると、国家運営のために「絶対に必要な法案(予算とか国防とか・・・)」が、1本数分の審議のみで高速採決し処理されていきます。
ただし反日・日本糾弾決議などは全会一致で何時でも通過します(笑)
朴槿恵大統領の新年対国民談話演説で、朴槿恵大統領が国会に提出した国内経済に関する「改革法案」を、早く審議して処理(成立)して欲しいと懇願しています。
朴大統領的には「強行突破」も辞さない覚悟なのですが、出身政党であるセヌリ党は国会で多数議席を持っていても、セヌリ党の代表が「和合」を重視していて、全く話が前に進まないのが現状。
朴槿恵は大統領就任から3年が経過し「結果・成果」を出すために焦り、与党は総選挙を控え強引な政治手法による「国民からの非難」を恐れ、反対のためだけに存在する野党は法案処理に協力することで「存在意義を失う」ことを恐れ、誰も国のことなんか考えていないという感じ。
現在、反対のためにのみ存在する野党から韓国版「鳩山」と言うべき、アン・チョルス氏が離党し中道政治を掲げ、新党を立ち上げ総選挙でどれほど票を集めるか注目されています。
議会制民主主義を否定して、民衆制署名主義の誕生?
ここからが本日の本題です。朴槿恵大統領は上記で述べたように、自身が提出した「改革法案」の処理を与野党に呼びかけていますが、与党も頼りにならず、野党は「法案処理が遅れている責任を押し付けるな」と徹底交戦の構え。
そこで朴槿恵大統領がとった行動・・・
朴大統領「国民と一緒に立法を促す署名運動に参加する」
http://goo.gl/d04aXu
朴槿恵大統領が経済活性化法、労働改革法など重要な法案の国会通過が遅延されていることに関連し、大韓商工会議所などが推進している「民生を救う立法を促す1000万署名運動」に参加するという意味を明らかにした。
朴大統領は18日午前、板橋テクノバレーで開かれた政府省庁業務報告の場で発言し「困難に直面している我々の経済と、脅威が高まるテロの危険を克服しようと、経済団体や市民団体を中心にして、民生経済を救う立法を促す1000万人署名市民運動が開始された」とし「私も国民と一緒に署名運動に参加するだろう」と述べた。
朴大統領は「余りにも国会が出来ないために、国民が出たこと」とし「国会が国会の役割を適切にできないので、国民が立ち上がって、それを正そうとしているのではないかと考えている」と強調した。朴大統領は続いて「今後、国会が国民から完全にそっぽを向かれるような、切迫した状況に陥らない事を願う」とし「国民と経済団体の話を聞いて、できるだけ早く立法問題を助けてほしい」と付け加えた。(引用はここまで)
韓国人得意の「署名活動」(笑)
国民が民意を示す為にやるのなら良いですが、それはあくまでも「一時、限定された民意」でしかなく、政治判断はあくまで、有権者には公平に投票する機会(全員が投票しているとは限らないですが・・・)を設けて実施された選挙で選出された議員による、政治決定が本命です。
これを「署名」や「デモ」で、覆そうというのは間違いです。(署名やデモをやるなと言う意味ではない)
今回「民生を救う立法を促す1000万署名運動」に朴槿恵が参加すると公式に表明し、この署名運動により与野党が「じゃ法案処理します」と政治決定のプロセスに介入出来たとみなされれば、次は野党が「朴槿恵退陣を要求する1000万署名運動」に公式に参加表明をしたら、朴槿恵はそれを受け入れるのかと言う話になります。
幾らなんでも政治要求に関する署名運動に、現役大統領が公式参加すると表明するなんて議会制民主主義を否定しているのと同義で、民衆制署名主義の誕生につながります。
この署名参加宣言、いずれ特大のブーメランとして戻ってきて、朴槿恵政権の止めをさす気がします。