日本海軍が使用できた最高の戦闘機 川西 紫電・紫電改
日本海軍が使用できた最高の戦闘機 川西 紫電・紫電改
引用:ネイバーブログ
http://goo.gl/1VBz9U
>>>記事の翻訳
原文は非常に長く、非常にマニアックなので管理人が要約して再構成し直しています。
「紫電」と「紫電改」は、帝国海軍の局地戦闘機で、空母に搭載して運用するための航空機ではないので、設計上の制約が緩和されて、結構個性の強い戦闘機を数多く生み出したカテゴリー。
そもそも「紫電」は、零戦を水上機化した「二式水上戦闘機」の後継機として、純粋に水上戦闘機として一から開発された「強風」の改造機であって、なぜ川西が強風を陸上機化したのかとは説明が長くなるのでぶっ飛ばします。
水上機からの中途半端な陸上機化のため、紫電の評判は散々です。
発動機を「火星」から、「誉(大きさが小さいため戦闘機向き)」に変更し、発動機の大きさに合わせて、機首部の大きさを絞り込むなど、殆ど再設計されたにも関わらず、中翼(零戦など低翼、機体の底と主翼が一体化したやつ)をそのままにしたため、主翼から伸びる主脚が異常に長く、これを日本には似合わない(得意でない)、テクニカルな方法、2段伸縮式の構造を採用したためトラブル続出。
陸上機化に伴う武装強化として、強風の20mm機銃を2基を4基に増設する際、主翼内に収まりきらず(主翼の構造を弄りたくなかったともいう)、結局主翼内ではなく主翼外にポッド形式で搭載する手法をとったので、空気抵抗が増える要因になる。
結局、さまざまトラブルと、誉発動機の不調の合体技で、計画当初の性能には全く到達しなかったが、零戦ではもう太刀打ちできない、後継機の烈風は今だに目処が立たず、局地戦闘機の雷電は振動問題からの病み上がり、という状況下では、重武装(20mm機銃4基)で、機体の大きさの割に自動空戦フラップ(まともに動けば)により運動性がよく、それなりに使えるとの判断で量産化が行われます。
川西側も紫電の問題点は知っていたので、紫電の初飛行後、直ぐに紫電改の設計にとりかかります。紫電と紫電改の大きな違いは、中翼だった主翼を低翼化、これによりトラブルの元であった主脚の2段伸縮式から解放され、誉発動機の大きさにあわせ胴体を完全に再設計したため主翼の低翼化と合わせて機体重量を減らす事に成功。
20mm機銃の主翼内装備(厳密に言うと紫電精算機の途中から外部ポッド方式をやめ、主翼内装備に変更)、自動空戦フラップの改良により完全に実用レベルに達し、紫電改は完全に生まれ変わります。
日本海軍の戦闘機分類上、甲戦(運動性に優れた格闘戦向き)と乙戦(上昇力、火力に優れた迎撃向き)の両方を兼ね備えた紫電改の完成に喜んだ海軍上層部は、烈風の開発を中止し、零戦の後継機に紫電改を指名し、大増産指令を下します。
※事実上の甲戦=艦上戦闘機化のテストのため、東京湾で空母「信濃」を使い着艦テストを行っています。
しかし空襲の影響で、終戦までに完成した紫電改は500機程度(計画では1万機)の量産しかできずに終戦を迎えます。
同時期に開発された陸軍機の「疾風」と「紫電改」では、どちらの方が性能が良いのかという、スペックの比較による様々な説がありますが、どちらとも戦中末期の量産機が抱えた精度の問題や、誉発動機の問題、使用されたガソリンのオクタン価の問題(陸海軍でも異なる)、搭乗員のレベル低下などで、実戦においての評価は、どっこいどっこいのような気がします。
戦後に米軍が「紫電改」をテストする際に、点火プラグを米国製に変更し、100オクタンの燃料を使用した際に計測された数値で言えば、米軍機にも速度面で劣っていなかったそうです。(具体的な数値は言及されてない)
結局、どんなに優秀な潜在スペックを持っていたとしても、戦中にそれを発揮させてあげるだけの工業力が無かったというのが、当時の日本の現実だと言うことを忘れてはなりません。
そのifを空想するのが楽しいですけどね(笑)
※書き終えた後、気づいたんですが、ところどころに管理人の主観や感想が入っちゃいました。原文にはそんな物はありません。原文には紫電にまつわる話や実戦の話など、日本のwikipedia以上に詳細に書かれています。 >>>韓国人のコメント
韓国人
小さい頃、戦闘機のおもちゃを集めた記憶を呼び起こす写真ばかりですね。
韓国人 本当に興味深い情報ですね。ありがとうございます。
韓国人 その自動空戦フラップというのは、装置が起動していれば自動的に揚力を効率的に調整して動くフラップなんですか? それともボタン等の操作するタイプのフラップなんですか?
韓国人私も気になります。空戦フラップはF-4ファントムにも搭載されている比較的、最近開発された装置ではないのですか? 韓国人 読んでみると、この戦闘機は、日本人が口から泡を飛ばしながら「日本の戦闘機は最強」という幻想に最も近い機体だったんですね。 韓国人 言ってみれば、速度面のみ米軍機に少し遅れを取る程度だが、上昇力や機動性、耐久性においては大きく遅れをとっていた機体です。
韓国人 日本機にしては珍しく高い上昇力や、狂気の機動性は日本機の数少ない利点ではあるが、その利点を得るために、クレージーなど機体を軽量化したため、防弾機能はなく、機体の耐久性も酷かった。
韓国人 欧米に比べてエンジンの出力が70%程度だったので、欧米機の水準に性能を近づけるには、あのような無謀な手法しかなかったんだ。 韓国人 紫電改をもう少し整備できていれば(主にエンジン点火プラグ)、当時の米軍機が苦戦したでしょうね。 韓国人 そんなにエンジンプラグ一つで変わるものなのか?
韓国人 エンジンプラグは意外に重要な部品です。エンジンの効率と性能、燃料消費にも影響を与えます。
韓国人
いくら武装を外した状態で計測したとは言え、コルセアについて行ける程度でしかないのなら、実戦では一方的にやられるのではないか?
韓国人 紫電改の図体は、零戦よりも少し大きくなった程度なのに、重量は1トン以上重くなっています。エンジンの出力が大きく重力も増えた分を除いて、大部分の重量増加の要因は、武装と耐久性、防弾装備に重量が分配されたので、零戦ほど脆弱な機体ではりません。
米軍の経験談でも、機銃掃射に耐えたので驚いたという証言があるほどです。米軍か計測した時、武装関連の装備は全て外されていたと思うので、正規の戦闘状態よりも、少なくとも3〜400キロぐらいは重量が少なかったと予想されます。 韓国人 しかし、結局は生産が間に合わず、主力機は零戦のままだったのが現実
韓国人 そうですね。結局、一番数が多く、戦闘に参加していたのは、やはり零戦です。
韓国人 記事タイトルに全てが圧縮されていますね。結局は優れていたが、遅すぎた!!!
韓国人 ドイツのMe262も、タイガー戦車も優れていたが遅すぎた(笑) どれだけ優れた兵器でも、タイミングを逃せば意味が無い。
韓国人 結局は米国の手で整備されてなければ、その高性能な数値も幻だったわけですね。冶金技術も足りず、精油技術さえもレベルが低かったと言うことでしょ? 韓国人ガダルカナル島の戦いで米海兵隊がヘンダーソン飛行場を占領する際、捕獲した日本製のガソリンを様々な車両に入れて使ったらしいが、ブルドーザーなどの重要な作業車両には、米国製のガソリンを使ったらしい。オクタン価が米国製に比べて低いため、エンジンが規定の出力を出せないからだったそうです。 韓国人 オクタン価100も、米国製プラグもない日本を、米国は必要以上に評価するね。旋回性能だけは本当に最高だったかもしれないが・・・ あと自動空戦フラップの話は始めて知りました。ありがとうございます。