米国が韓国に弾道ミサイル迎撃用のTHAADミサイルを持ち込もうとしていると韓国メディアが伝えました。
米、韓国にTHAAD配置の検討
米国国防総省が米ミサイル防御網(MD)の中核的な武器体系である「中高度迎撃システム」(THAAD)を韓国に配備する案を検討しているとウォールストリートジャーナルが28日(現地時間)報道した。
この新聞は、米国防総省高官の話を引用して「米国防総省が北朝鮮のミサイル脅威に対応しようとアジアで協力を強化するための新しい圧力に乗り出した」「米国はすでにTHAADを韓国に配備するため敷地調査も実施した」と伝えた。ただし新聞は「まだ最終の決定は下されていない」と付け加えた。
米国はTHAADを一時的に在韓米軍に配備した後、韓国がこれを購入する案を推進中だと、同紙は伝えた。THAADの費用は9億5000万ドル(約1兆ウォン)に上る。
THAADは短距離ミサイルを迎撃する兵器体系で、THAADの韓国配置は韓国が日米間のMD体制に本格的に編入されることを意味する。中国は韓日米のMD統合を対中国牽制用として認識しているだけに、THAADが韓国に配置された場合、中国が大きく反発するものと予想される。中国外交部の秦剛報道官は28日の定例ブリーフィングで「ここ(韓半島)にMDを配置することは、地域の安定と戦略的バランスの利益を阻害する」「米国はこの地域で関係国(中国)の合理的な憂慮を十分考慮することを希望する」と述べた。
韓国の国防部は韓国のミサイル防衛システム(KAMD)は、韓半島の面積が狭い点を考慮して短距離ミサイルに対する40キロ以下の終末段階下層防御用に構築されていると説明している。だから迎撃高度40~150キロのTHAADを購入する意思がないとしてきた。
しかし米国は今週末にシンガポールで開かれるアジア安保会議で韓国政府を圧迫するものと予想される。ウォールストリートジャーナルは「米国は今回の会議で韓日米ミサイル防衛協力案を主要議題として議論する予定」とし「この会議にはロッキード・マーティンのハイレベルな幹部も参加する予定」と伝えた。ロッキードはTHAADを開発する防衛産業メーカーだ。(引用はここまで)
引用:ネイバーニュース/ハンギョレ
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=
shm&sid1=100&oid=028&aid=0002233570
THAADって一体なに?
THAADとは弾道ミサイルの終末段階(ターミナル・フェイズ)の迎撃を担当するミサイルで、パトリオット・ミサイルPAC3と用途が被っていますが、これには明確な差があります。
パトリオットPAC3の場合は、
・移動して展開するのが容易(構成システムの機材の量が少ない)
・迎撃高度は15kmまで
・目標が落下スピードに乗って一番高速なゾーンを担当(一番迎撃することが難しいゾーン)
THAADの場合は、
・構成システムが多いため、事実上(迅速な)移動はほぼ不可能
・迎撃高度は150kmまで
・目標が落下スピードの加速が付く前のゾーンを担当(PAC3に比べればまだマシなゾーン)
※目標のスピードが早ければ早いほど対処時間も短い上、迎撃するのが困難になる。ただし両方とも技術的には超難しいことには代わりがない。「ピストルの弾をピストルの弾で撃つ」と言われる原因。
そもそも韓国がミサイル防衛を拒否する理由は?
そもそも韓国がなぜミサイル防衛にここまで拒否反応を示すのか? 目の前の北朝鮮を考えれば逆に積極的になっても良いはずなのに。
それはミサイル防衛を制限した「弾道弾迎撃ミサイル制限条約」に由来します。早い話、核弾道ミサイルを独占した米・ソ・英・仏・中は、自分たち以外に核を持つことを禁じ核大国としての地位を確固たるものしました。この核独占体制を崩す最大の敵は、弾道ミサイルを迎撃されることです。いくら核兵器を持っていても絶対的な運搬手段である弾道ミサイルを迎撃されては「絶対的な力」では無くなります。冷戦時に米ソは弾道ミサイルの迎撃用ミサイルを開発しましたが、当時の技術力で弾道ミサイルを迎撃するのは困難だったため、弾道ミサイルを核ミサイルでぶっ飛ばすという荒っぽい迎撃核ミサイルを開発しましたが、
①迎撃に成功しても頭上から核物資が降り注ぐ
②迎撃される可能があるため核ミサイルの増加に拍車がかかる
結局、世の中の核ミサイルの量が加速度的に増えていきました。当時、核軍縮交渉をしていたのに真逆の結果に繋がった弾道ミシルの迎撃技術を禁止するため米ソは「弾道弾迎撃ミサイル制限条約」を結びます。
これは迎撃なんかしなくても、お互いの核兵器を発射すればお互いが破壊されるという、相互確証破壊の考えに基づき、技術的にも難しい(当時の技術力ではほぼ不可能)不要だと判断されたわけです。
中国がミサイル防衛に反対する理由
時代は流れ恐れていた核兵器が拡散してしまい、弾道ミサイル技術も既に沢山の国が有するまでなってしまいました。そこで米国は本格的にミサイル防衛について開発をすすめることにしました。あくまでも建前は「不特定多数の弾道ミサイルからの防衛であり、米ロ間の相互確証破壊を阻害するものではない」と説明しましたが、弾道ミサイルを迎撃できるということは、不特定だろうがロシアのミサイルだろうが差がありません。
当然ロシアはこの計画に反対します。しかし当時のロシアはソ連が崩壊した直後の混乱期で影響力が減少していたため、アメリカはこの計画を強行します。そして2002年に「弾道弾迎撃ミサイル制限条約」そのものから脱退してしまいました。
ここでいよいよ中国が登場します。中国は核大国ではありますが、米国と「相互確証破壊」を確認してもいませんし、「弾道弾迎撃ミサイル制限条約」を結んでもいません。しかし核大国が核を独占し、互いにその核兵器を脅かす兵器を開発しなかったことで戦争が抑制されたという考えのもと、米国だけが弾道ミサイルの迎撃システムを持つことを批判・反対しています。
早い話、米国がミサイル防衛技術を確立させてしまい、その技術が広まれば中国が持つ核兵器の効果(外交的圧力・軍事的圧力)が弱くなることを懸念しています。
韓国がミサイル防衛に参加できない理由
やっとここから韓国が登場します。中国は弾道ミサイル迎撃兵器を韓国へ持ち込まれることを嫌がっています。中国本土に近い所に弾道ミサイル迎撃兵器を持ちこまれると、弾道ミサイルを発射した直後の「上昇段階(ブースト・フェイズ)」を狙われる危険性が高くなります。弾道ミサイル迎撃で一番簡単なのが発射した直後の上昇中の過程で、この段階ではスピードが全然遅いので既存の技術でも十分迎撃可能です。ただし発射地点=敵地に接近しないと迎撃できません。
これらの理由があって、中国は韓国に対し「米日が行っているミサイル防衛(MD)に加わるな」と警告されているため、そう簡単にはMD体制にGOサインを出せません。仮に中国の警告を無視すれば北朝鮮問題で協力が得られなくなる上、韓国の最大の貿易相手である中国を経済的に失う可能性すらあります。
そこで韓国は中国の意向と、現実的な北朝鮮問題の板挟みから導き出した答えが「韓国のミサイル防衛の考え方は高度40km以下の終末段階まで」として、中国の弾道ミサイル迎撃につながるようなSM3やTHAADの導入を拒否し続けています。
記事に対しての韓国の反応
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米ミサイル防衛システムに合流して、国と国民の生命を守ることが逆賊行為なのか? 親北朝鮮、親中の人々は、韓米日が親しくななることが本当に嫌なんでしょうね。
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直ぐに配置しろ
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北朝鮮の核は現実の脅威だと言って米国のMDに積極的に加入を進めるが、国民の次元から見ると、これぐらいの脅威は大丈夫だと思っている。
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どうせ中高度用だとしても北朝鮮のミサイルを迎撃するだけの実用性はないよ・・・
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命中率は一体どのくらいあるんだろうか?
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THAADの導入も重要な案件だが、
朴主永と尹錫栄はブラジルに連れて行っては絶対いけない。
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米国人がまた韓国に兵器を売ろうとペテンをしかけてるんだよ。
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弾道ミサイルが5分以内に着弾するから韓国のように狭い土地では意味ないんだ。結局は韓国がお金かけてミサイルを買っても、米国へのミサイル防衛が必要なときにしか使えないという話だ。
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米国は中国への牽制用に配備しようとしてるが、私達は中国を牽制する必要がない。あれで北朝鮮のミサイルを防ぐというのは話にならないよ
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これは防御的なミサイルでしょ? こんなのは積極的に受け入れなければいけないんじゃないか?
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絶対に導入してはいけない。こんな高価で邪魔な物を配置しても、結局日本の肉壁へ転落することになるだろう。
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日本や米国のためのミサイル防衛システムだよね。韓国に設置したいのなら設置料を徴収しないとね。
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アジア圏では全く不要な兵器なのに1兆ウォンを払えだと? もしこれを韓国が購入したら私は韓国籍を捨てるよ。
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原子力協定で核の濃縮を認めてくれるなら反対はしないけど
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これが韓国型MDなのか? 実質的に米国のMDに加入したのと同じだね、MDに加入すれば中国がが黙っていると思うか?
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絶対ダメだ。
これ導入すれば日本の盾にされる格好だ!
南朝鮮人は鵜飼の鵜のくせに文句が多いんだよ